さようなら

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アラン・リックマンが亡くなりました。声を上げて泣いたのは随分久しぶりだった気がします。
あれからもう一週間がたちました。この間に膵臓癌で亡くなったのだという事もわかりました。そして彼が死を前に遺そうとしたことなどを知って、改めて素晴らしい俳優であったと同時に素晴らしい人だったのだなぁと思いました。そして何より、世界中の人たちから愛されていたという事がわかりました。心に生き続ける、って使い古された言葉が、はじめてしっくりと胸に響いた気がします。

中学生の時に好きになって以来ずっと憧れの人でした。
色々な映画を観て好きになった俳優さんは他にもいます、でも「この人はいつかアラン・リックマンみたいな俳優になるかなぁ」という物差しがいつもありました。でも私が好きなのは「アラン・リックマンみたいな俳優ではなく、アラン・リックマンその人なんだ」とこの一週間ではっきりとわかりました。やっぱり、彼のような人は他にいないんだ、もういないんだと、ただ思うだけで涙が出る一週間でした。

本当に悪役といえるような役は最初だけだった気がします。あとは怯えていたり寂しかったり滑稽だったり、そして愛嬌がありました。面白い役もたくさんあったし、愛を注ぐ人、死してなお思い続ける人、屈しない人、取り憑かれた人、諦めた人、見守る人、歯の天使、青虫など色々な役柄がありました。やわらかくてまろやかな声をして映画の中に閉じ込められています。
怖い顔や厳しい顔をしている役が多かったけど、優しさが滲んでいるように感じたのは、監督した2作に現れているなぁと思います。人を見守る眼差しが、その声みたいに暖かかったから。

20年以上彼の映画を観て彼の発言を読んできたから、自分の死期を見つめ受け入れ、抗うことなく逝ったんだと思う。何の疑いもなくそう思えます。
安らかに眠ってください。そしていつか私の夢の中にジェイミーみたいに甦って背中を押してください。
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by tatsukobb | 2016-01-22 12:22 | 映画 | Comments(0)